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薬機法を守ると広告は売れなくなる?広告成果を落とさないための制作設計とチェック体制

薬機法を守ると広告は売れなくなる?という不安に対する、広告成果を落とさないための制作設計とチェック体制の図解。後工程での部分修正ではなく、企画段階からの設計が重要であることを示している。

「薬機法を守ると広告が売れなくなるのではないか」

健康食品、化粧品、機能性表示食品、医薬部外品の広告制作では、この不安をよく耳にします。薬事チェック後にメインコピーが使えなくなり、LP(ランディングページ)の流れが崩れる。広告審査は通ったものの、CVR(成約率)やCPA(顧客獲得単価)が悪化する。クライアントから「薬機法対応したら広告が弱くなった」と言われる。こうした悩みは、制作現場では珍しくありません。

ただし、薬機法を守ること自体が広告成果を下げるわけではありません。広告の反応が落ちる主な原因は、薬機法対応を制作の後工程で行い、NG箇所だけを部分修正してしまうことにあります。メイン訴求、画像、CTA(行動の指示)、導線、広告全体の役割分担を再設計しないまま文言だけを直すと、広告としての一貫性が崩れやすくなります。

薬機法対応は、広告を弱める作業ではありません。消費者に誤認を与えないようにしながら、商材として伝えられる価値を、制作の初期段階から設計するための前提です。厚生労働省は、医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器等の広告規制について、薬機法(医薬品医療機器等法)に基づく広告規制を紹介しています。

この記事では、「薬機法対応で広告成果が落ちる」と感じる構造的な原因、CVR(成約率)を落としにくい制作フロー、薬事・法務・制作・広告運用の連携方法、媒体別の見直しポイントを整理します。

この記事の要点(まとめ)
  • 薬機法を守ること自体が広告成果を下げるわけではない:広告の反応が落ちる主な原因は、薬事チェック後にメイン訴求や広告全体の流れが崩れたにもかかわらず、構成・画像・CTA・導線を再設計していないことです。
  • CVRが落ちやすいのは、薬事対応を後工程で行う制作フロー:LPや記事LPを作り込んだ後に薬事チェックを入れると、NG箇所だけの部分修正になりやすく、広告全体の一貫性が崩れます。企画・構成段階から確認することが重要です。
  • 薬事・法務・制作・運用の共通判断基準が必要:薬事担当はリスク、制作担当は表現、広告運用担当は成果を見ています。判断基準が共有されていないと、「安全だが弱い広告」または「強いがリスクの高い広告」に偏りやすくなります。
目次

薬機法を守ると広告は売れなくなるのか?

薬機法を守ること自体が広告を売れなくするわけではありません。広告成果が落ちる主な原因は、薬事チェック後にメイン訴求や広告全体の流れが崩れたにもかかわらず、構成・画像・CTA・導線を再設計していないことです。

薬機法対応は、広告制作における前提です。医薬品等適正広告基準の解説では、医薬品等の広告について、虚偽・誇大な広告を排除し、広告の適正化を図る趣旨が示されています。

一方で、制作現場では次のような問題が起こります。

たとえば、LP(ランディングページ)のファーストビューで強く打ち出していた訴求が、薬事チェックで使いにくいと判断される。急いでメインコピーだけを弱める。しかし、本文、画像、CTA、体験談、導線は元の訴求を前提に作られている。その結果、広告全体の流れが不自然になり、読み手に伝わりにくくなる。

このとき、広告成果が落ちた原因は「薬機法を守ったこと」そのものではありません。薬機法対応によって失われた広告上の役割を、別の構成や導線で補えていないことが問題です。

薬機法対応は、広告を無難にするための作業ではありません。商材として伝えられる範囲を確認し、その範囲内で、誰に何をどの順番で伝えるかを設計するための工程です。

よくある誤解実務上の考え方
薬機法を守ると売れない守ることだけが原因ではない
NG表現を削ればよい削った後の広告構造を再設計する必要がある
コピーだけ直せばよい画像・CTA・導線も含めて確認する
薬事チェックは最後でよい企画・構成段階から入れる方が手戻りを抑えやすい
薬事担当だけが確認すればよい薬事・制作・運用で判断基準を共有する必要がある

広告成果を落としにくくするには、「どの言葉に直すか」よりも、「どの制作工程で、誰が、何を確認するか」が重要です。

江良公宏

薬機法・景品表示法・医療広告などの広告表現支援に15年間携わってきた江良公宏の実務見解
薬機法を守ると広告が売れなくなる、という相談は非常に多くあります。しかし実務で見ると、薬機法を守ること自体が問題なのではなく、守った後に広告全体をどう設計し直すかが不足しているケースがほとんどです。特にLPでは、メインコピーだけでなく、画像、CTA、本文の流れが一体で成果を作っています。薬事チェックで一番強い訴求が使いにくくなったなら、その訴求が担っていた役割を別の形で補う必要があります。薬機法対応は、広告を弱める作業ではなく、制約を前提に広告構造を組み直す作業です。

薬機法対応で広告の反応が下がる主な原因

薬機法対応で広告の反応が下がる原因は、NG表現を削ることだけではありません。メイン訴求が消える、制作後半で手戻りが起きる、コピーだけを直して画像やCTAを見直していない、薬事・制作・運用の判断基準がずれていることが、広告成果の低下につながります。

メイン訴求が削られて広告の軸が消える

薬事チェックで指摘される表現は、広告の中でも最も強い訴求であることが少なくありません。

LPのファーストビュー、記事LPの悩み訴求、バナーの一言コピー、SNS広告の冒頭文などです。そこに薬事上の指摘が入ると、広告の中心が失われることがあります。

問題は、単語が使えないことだけではありません。その表現が、広告全体でどの役割を担っていたかです。

メインコピーが「購入理由」を作っていたのか。
ファーストビューが「自分ごと化」を担っていたのか。
体験談が「納得感」を作っていたのか。
CTAが「今申し込む理由」を作っていたのか。

この役割を整理しないまま、NG箇所だけを削ると、広告の軸が曖昧になります。

制作後半で薬事チェックを入れて手戻りが起きる

薬機法対応で広告成果が落ちやすい制作フローは、広告を作り込んだ後に薬事チェックを入れる流れです。

完成後に薬事チェックを行うと、メインコピーやファーストビューが使えないと分かった時点で、本文、画像、CTAまで作り直す必要が出ることがあります。

しかし、公開スケジュールが迫っている場合、実務では「指摘箇所だけ急いで直す」対応になりがちです。その結果、広告全体の一貫性が崩れます。

薬事チェックは、最後に広告を弱める工程ではなく、制作初期に広告の方向性を整えるための工程として組み込む方が実務上は安全です。

画像・CTA・導線を直さず、コピーだけを修正している

コピーだけを修正しても、画像やCTAが元の強い訴求を前提に作られていると、広告全体が不自然になります。

たとえば、本文では控えめな表現に変えたのに、画像では身体変化や改善を強く示している。CTAでは「今すぐ変化を実感」といった期待を持たせている。比較表では、他社より著しく優れているように見せている。

このような場合、広告成果の面でも、法令リスクの面でも問題が残りやすくなります。

消費者庁は、景品表示法上の優良誤認について、商品・サービスの内容が実際より著しく優良であると一般消費者に示す表示が問題になり得ると説明しています。

薬機法対応では、文言だけでなく、広告全体がどのような期待を与えるかを確認する必要があります。

薬事・法務・制作・運用の判断基準がずれている

広告成果が落ちるもう一つの原因は、関係者の見ているポイントが違うことです。

薬事担当はリスクを見ます。
法務担当は契約・表示責任・会社としての許容範囲を見ます。
制作担当は伝わる表現や構成を見ます。
広告運用担当はCVR、CPA、クリック率などの成果を見ます。

それぞれの視点は必要です。しかし、共通の判断基準がないと、広告は「安全だが弱い」または「強いが危ない」のどちらかに寄りやすくなります。

薬機法対応と広告成果を両立するには、誰か一人の判断ではなく、制作初期から共通の確認項目を持つことが重要です。

なお、「薬機法NGな表現の言い換えだけでは売れない理由」もお読みいただくとより理解が深まります。

江良公宏

薬機法・景品表示法・医療広告などの広告表現支援に15年間携わってきた江良公宏の実務見解
広告は、一つの単語だけで成果が決まるわけではありません。見出し、画像、本文、体験談、CTA、ページ全体の流れが組み合わさって、読み手の行動を作ります。
薬事チェック後に広告が弱くなるのは、NG表現を削ったからというより、その表現が担っていた役割を別の形で補えていないからです。メインコピーが商品のベネフィットを伝えていたなら、削除後には別の切り口で購買理由を作る必要があります。
薬機法対応では、言葉を直すだけでなく、広告全体の役割分担を見直すことが重要です。

薬機法対応でCVRが落ちやすい制作フロー

薬機法対応における制作フローの比較図。左側には「CVRが落ちやすい流れ」として、先に売れる訴求を作る、LPを作り込んでから薬事チェックを行う、NG箇所だけを削る、制作担当のみで修正する、公開後に成果のみを確認するという手順が示されています。右側には「改善すべき流れ」として、先に商材分類・表示可能範囲を確認する、構成案の段階で薬事観点を入れる、訴求軸・画像・CTAを再設計する、薬事・制作・運用チームで確認する、表現リスクと成果をセットで改善するという手順が示されています。全体のタイトルは「薬機法対応でCVRが落ちやすい制作フロー」。

薬機法対応でCVRが落ちやすいのは、広告を作り込んだ後に薬事チェックを行い、NG箇所だけを部分修正する制作フローです。広告成果を落としにくくするには、企画・構成段階で表示可能範囲を確認し、訴求軸、画像、CTAまで一体で設計する必要があります。

CVRが落ちやすい流れ改善すべき流れ
先に売れる訴求を作る先に商材分類・表示可能範囲を確認する
LPを作り込んでから薬事チェック構成案の段階で薬事観点を入れる
NG箇所だけ削る訴求軸・画像・CTAを再設計する
制作担当だけで修正する薬事・制作・運用で確認する
公開後に成果だけ見る表現リスクと成果をセットで改善する

後工程の薬事チェックは、部分修正になりやすい

制作後半で薬事チェックを入れると、広告全体を組み直す時間が足りないことがあります。

本来であれば、ファーストビューが変われば、本文の流れ、画像、比較表、CTAも見直す必要があります。しかし、公開日が近いと、指摘された箇所だけを修正して進めるケースが少なくありません。

この部分修正の積み重ねが、広告の違和感につながります。

LPや記事LPでは、ファーストビューが崩れると全体に影響する

LPや記事LPでは、ファーストビューや冒頭の悩み訴求が全体の流れを決めます。

ここに薬事上の指摘が入った場合、コピーだけを差し替えても不十分なことがあります。本文の論理、口コミの見せ方、画像、比較表、CTAまで見直す必要が出ます。

特に記事LPでは、「悩みの提示」が強くなりすぎることがあります。悩み訴求を弱めた場合、商品への接続やCTAの流れも一緒に調整しなければ、CVRが落ちやすくなります。

SNS広告やバナーは、短文・画像の印象が成果に直結しやすい

SNS広告やバナーは、LPよりも情報量が少ないため、短いコピーや画像の印象が強くなります。

短文だからこそ、言葉の選び方や画像の見え方が、広告成果にもリスク判断にも大きく影響します。

SNS広告では、画像とテキストを別々に見るのではなく、セットで確認することが大切です。バナー広告では、一言訴求に依存しすぎると、薬事チェック後に広告の軸が消えることがあります。

また、薬機法チェックと薬機法ライティング®の違いについては、「薬機法ライティングと薬事チェックの違いとは?広告表現を「直す」と「設計する」の違い」もご覧ください。

広告成果を落とさないために制作前に確認すべきこと

薬機法対応で広告成果を落としにくくするには、制作前の確認が重要です。商材分類、表示可能範囲、根拠資料、メイン訴求、画像、CTA、関係者の判断基準を、企画・構成段階で整理しておく必要があります。

制作前チェックリスト

確認項目確認する内容
商材分類健康食品、化粧品、機能性表示食品、医薬部外品、医療広告など、どの規制領域に該当するか
表示可能範囲承認効能、届出表示、化粧品効能、広告可能事項など、どこまで言えるか
根拠資料表示を支える資料、試験データ、届出情報、承認内容があるか
メイン訴求企画段階で法令上使える範囲に収まっているか
代替価値メイン訴求が使いにくい場合、どの価値に転換できるか
画像文言以上に強い印象を与えていないか
CTA過度な効果保証や即効性を印象づけていないか
役割分担薬事・法務・制作・運用で判断基準を共有しているか

健康食品広告では、薬機法だけでなく、景品表示法や健康増進法上の虚偽誇大表示にも注意が必要です。消費者庁は、健康食品に関する景品表示法及び健康増進法上の留意事項を公表しています。

機能性表示食品の場合は、届出表示との整合性が前提になります。医療広告の場合は、薬機法とは別に医療法上の広告規制や医療広告ガイドラインの確認が必要です。厚生労働省は、医療法における病院等の広告規制について関係規程やガイドラインを公表しています。

制作前に確認すべきことは、「どの表現がNGか」だけではありません。広告全体として、どの価値を、どの順番で、どの媒体で伝えるかを確認することです。

薬機法対応と広告成果を両立するためのチーム体制

薬機法対応と広告成果を両立するには、薬事担当、法務担当、制作担当、広告運用担当が別々に判断するのではなく、制作初期から共通の判断基準を持つことが重要です。社内チェックリストや研修を整備することで、薬事対応による手戻りや訴求力低下を抑えやすくなります。

薬事担当は、早期に制作へ関与する

薬事担当の役割は、完成した広告にNGを出すことだけではありません。

企画段階で、商材分類、表示可能範囲、根拠資料、媒体上の注意点を共有することで、制作後半の大きな手戻りを防ぎやすくなります。

特に、メインコピーやファーストビューに関わる表現は、初期段階で確認することが重要です。

制作担当は、部分修正ではなく構成変更も想定する

制作担当は、薬事チェック後に文言だけを差し替えるのではなく、必要に応じて構成変更も想定する必要があります。

メイン訴求が使いにくくなった場合、本文、画像、CTA、導線まで含めて見直します。広告は、単語の集合ではなく、流れで伝わるものだからです。

広告運用担当は、表現変更の影響を記録する

広告運用担当は、CVRやCPAだけでなく、表現変更の影響を記録しておくことが重要です。

どの表現を変えたのか。
どの画像を差し替えたのか。
CTAをどう変更したのか。
媒体審査の結果はどうだったのか。
CVRやCPAはどう変化したのか。

この記録があれば、次回以降の広告改善や社内ルール整備に活かせます。

共通チェックリストと研修で判断基準を揃える

薬事・法務・制作・運用の判断が属人的になると、担当者によって基準がばらつきます。

そのため、商材別・媒体別のチェックリストや社内研修を整備することが有効です。

たとえば、以下のようなルールを整えます。

  • 商材ごとの表示可能範囲
  • 薬事チェックを入れるタイミング
  • 画像・CTA・体験談の確認項目
  • 媒体別の注意点
  • 修正後に成果とリスクをどう記録するか
  • 広告代理店・制作会社へ共有する判断基準

薬機法対応は、薬事担当だけの仕事ではありません。広告制作に関わるチーム全体の設計課題です。

江良公宏

薬機法・景品表示法・医療広告などの広告表現支援に15年間携わってきた江良公宏の実務見解
薬機法対応は、薬事担当だけが最後に確認すればよいものではありません。広告制作では、薬事、法務、制作、運用がそれぞれ違う視点を持っています。その視点が共有されていないと、制作側は「何も言えなくなった」と感じ、薬事側は「リスクが残っている」と感じ、運用側は「成果が落ちた」と感じる状態になります。
大切なのは、制作初期から共通の判断基準を持つことです。チェックリストや研修で基準を揃えることで、薬機法対応による手戻りや訴求力低下を抑えやすくなります。

媒体別に見る「売れなくなる」原因と見直しポイント

媒体別に見る『売れなくなる』原因と見直しポイントの図解。LP・記事LP・SNS広告・バナー・EC商品ページ・動画広告の6つの媒体ごとに、薬機法対応で『売れなくなる原因』と『見直しポイント』が整理されている。各媒体の特長に応じた確認軸で広告全体を見直す重要性を示している。

薬機法対応で広告成果が下がる原因は、媒体によって異なります。LPではファーストビューやCTA、SNS広告では短文コピーと画像、動画広告では字幕や演出が強い印象を与えるため、媒体ごとに見直すべきポイントを分ける必要があります。

媒体売れなくなる原因見直しポイント
LPファーストビューのメイン訴求が使えなくなる構成・画像・CTAを再設計する
記事LP悩み訴求が強すぎて修正される教育コンテンツと広告導線を整理する
SNS広告短文で強い効能暗示になりやすい画像とテキストをセットで確認する
バナー一言訴求に頼りすぎる訴求を絞りすぎず、全体印象を調整する
EC商品ページ商品名・レビュー・画像が組み合わさるモール審査と薬機法の両方を確認する
動画広告演出で効果を強く見せやすい台本・字幕・映像を一体で確認する

LPはファーストビューとCTAの再設計が重要

LPでは、ファーストビューが広告全体の方向性を決めます。

ファーストビューの訴求が薬事チェックで使いにくくなった場合、本文だけでなく、画像、比較表、CTAまで見直す必要があります。

CTAも重要です。メインコピーを控えめにしても、CTAで過度な期待を与える表現になっていれば、広告全体として強く見えることがあります。

記事LPは悩み訴求と広告導線のバランスを見る

記事LPでは、悩み訴求が強くなりやすい傾向があります。

悩みを深く描くほど読まれやすくなる一方で、疾病や身体機能の改善を強く連想させる場合があります。

薬機法対応後に記事LPの反応が落ちた場合は、悩み訴求を弱めるだけでなく、教育コンテンツ、商品理解、広告導線の流れを再設計する必要があります。

SNS広告・バナーは短文と画像の印象をセットで確認する

SNS広告やバナーは、短い言葉と画像だけで判断されやすい媒体です。

「詳しくはLPで説明するから大丈夫」と考えるのではなく、広告単体でどのような印象を与えるかを確認します。

短文広告では、1つの言葉が強く働きます。画像と組み合わさることで、意図以上に効能効果を示しているように見えることもあります。

動画広告は演出・字幕・ナレーションまで見る

動画広告では、台本、字幕、ナレーション、表情、演出、効果音、ビフォーアフター風の流れが組み合わさります。

文言だけを確認しても、映像表現で強い効果を示している場合があります。

動画広告の薬機法対応では、文字起こしだけでなく、映像全体を見て確認することが必要です。

薬機法対応で広告成果が落ちたときの見直し手順

薬機法対応後に広告成果が落ちた場合は、どの修正が反応に影響したのかを確認し、修正前の訴求が担っていた役割を整理することが重要です。文言だけでなく、画像、CTA、構成、導線、媒体審査の影響まで見直します。

見直し手順

  1. どの修正で反応が落ちたか確認する
  2. 修正前の訴求が何を担っていたか整理する
  3. メインコピーだけでなく、画像・CTA・構成への影響を見る
  4. 商材として残せる訴求を再整理する
  5. LPや広告全体の流れを組み直す
  6. 薬事・制作・運用で再確認する
  7. 改善後の成果と審査状況を記録する

修正前の訴求が担っていた役割を見る

広告成果が落ちたとき、まず見るべきなのは「どの言葉を削ったか」ではありません。

その言葉が、広告の中でどの役割を持っていたかです。

自分ごと化を作っていたのか。
商品の差別化を担っていたのか。
購入理由を作っていたのか。
今申し込む理由を作っていたのか。

この役割を把握しないまま別の言葉に差し替えても、広告の流れは戻りません。

成果とリスクをセットで改善する

広告運用では、成果だけを見ると、表現が強くなりすぎることがあります。反対に、リスクだけを見ると、広告が弱くなりすぎることがあります。

そのため、改善時には、CVRやCPAだけでなく、表現リスク、媒体審査、広告全体の印象もセットで確認します。

広告成果と薬機法対応は、別々に管理するのではなく、同じ改善サイクルの中で見ていくことが重要です。

よくあるご相談(FAQ)

薬機法を守ると広告のCVRは下がりますか?

薬機法を守ること自体がCVRを下げるわけではありません。ただし、効能効果に近いメイン訴求を削った後に、広告全体の構成や導線を見直していない場合、CVRが下がることがあります。特にLPや記事LPでは、ファーストビュー、画像、CTAがメイン訴求を前提に作られているため、文言だけを修正すると流れが不自然になることがあります。

薬事チェック後に広告成果が落ちた場合、どこを見直すべきですか?

まず、どの修正が広告の中心訴求に影響したのかを確認します。メインコピー、ファーストビュー、画像、体験談、CTAに関わる修正であれば、部分的な文言修正ではなく、広告全体の流れを見直す必要があります。修正前の訴求が担っていた役割を整理し、商材として伝えられる別の価値や導線を再設計することが重要です。

薬事チェックは広告制作のどの段階で入れるべきですか?

理想は、広告を作り込む前の企画・構成段階です。完成後に薬事チェックを入れると、メイン訴求が使えないと分かった場合に、コピーだけでなく構成や画像まで作り直す必要が出ます。商材分類、表示可能範囲、根拠資料、媒体特性を初期段階で確認しておくことで、手戻りや訴求力の低下を抑えやすくなります。

薬機法対応と広告運用はどう連携すべきですか?

薬機法対応と広告運用は、別々に考えない方がよいです。表現を修正した後にCVRやCPAが変化した場合、その原因がコピー、画像、CTA、ターゲティング、媒体審査のどこにあるのかを記録しておく必要があります。薬事・制作・運用が共通の判断基準を持つことで、リスクを抑えながら改善を続けやすくなります。

 制作会社や広告代理店は、薬機法対応で成果が落ちたときにどう提案すべきですか?

「薬機法上使えないので弱めました」だけでは、クライアントは納得しにくい場合があります。薬事チェックで使いにくくなった訴求が、広告全体でどの役割を担っていたのかを説明し、その役割を別の訴求軸・画像・構成で補う提案が必要です。文言の代替案だけでなく、ファーストビューやCTAを含めた改善案として提示すると、実務上使いやすくなります。

薬機法対応で広告成果を落とさないために社内で整備すべきことはありますか?

社内では、商材別・媒体別の表現ルール、薬事チェックのタイミング、広告全体の確認項目、薬事・法務・制作・運用の役割分担を整理しておくとよいです。担当者ごとの経験だけで判断すると、表現が強くなりすぎたり、反対に弱くなりすぎたりします。チェックリストや研修を整備することで、判断のばらつきや制作の手戻りを抑えやすくなります。

LPとSNS広告では、薬機法対応の見直しポイントは違いますか?

違います。LPでは、ファーストビュー、本文構成、画像、体験談、CTAまでページ全体の流れを確認する必要があります。一方、SNS広告では、短いコピーと画像の組み合わせだけで強い印象を与えることがあります。媒体ごとに、どの要素が成果やリスクに影響しているかを分けて確認することが重要です。

薬機法対応でCPAが悪化した場合、表現を強く戻してもよいですか?

CPAが悪化したからといって、単純に表現を強く戻すのは避けるべきです。まず、どの修正が成果に影響したのか、コピー、画像、CTA、ターゲティング、媒体審査、LP導線を分けて確認します。そのうえで、商材として伝えられる範囲の中で、構成や導線を再設計することが必要です。広告成果と表現リスクはセットで改善することが大切です。

まとめ

薬機法を守ることと、広告成果を落とすことは同じではありません。

広告の反応が下がる主な原因は、薬機法対応そのものではなく、薬機法対応を後工程で行い、NG箇所だけを部分修正してしまうことにあります。メイン訴求が使いにくくなった場合、その訴求が担っていた役割を整理し、構成、画像、CTA、導線まで含めて再設計する必要があります。

特にLP、記事LP、SNS広告、バナー、動画広告では、媒体ごとに成果が落ちる原因が異なります。文言だけを見直すのではなく、広告全体の印象と成果指標をセットで確認することが重要です。

また、薬機法対応と広告成果を両立するには、薬事・法務・制作・広告運用が共通の判断基準を持つ必要があります。企画・構成段階から薬事観点を入れ、制作後半の手戻りを減らすことで、広告成果の低下を抑えやすくなります。

広告規制を守るだけでなく、商品の価値や訴求力を保ちながら表現を組み立てる考え方については、「薬機法ライティング®とは|薬機法対応と訴求力を両立する広告表現の考え方」で詳しく解説しています。

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参考情報・引用元

本記事は、以下の公的機関・公式資料・関連資料を参考に、広告実務の観点から整理しています。
個別の広告表現の適否は、商材、媒体、表示内容、根拠資料、広告全体の印象などにより判断が異なるため、必要に応じて公的資料や専門家への確認を行ってください。

免責事項

本記事は、法令、通知、ガイドラインその他の公的資料を、各資料の参照日時点で確認したうえで作成しています。
内容の正確性には十分配慮していますが、法令・行政運用の変更や個別事情により判断が異なる場合があります。本記事は一般的な情報提供を目的とするものであり、個別の広告表現の適法性を保証するものではありません。
実務への適用にあたっては、最新の公的資料をご確認のうえ、必要に応じて所管行政機関または専門家へご相談ください。誤り等が判明した場合は、確認のうえ訂正・更新します。

薬機法を守ると広告は売れなくなる?という不安に対する、広告成果を落とさないための制作設計とチェック体制の図解。後工程での部分修正ではなく、企画段階からの設計が重要であることを示している。

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