MENU

景品表示法の景品規制とは?懸賞・抽選・キャンペーン・プレゼント企画の基礎を解説

景品表示法の景品規制における、キャンペーン企画の分類と確認手順を示すフローチャート

「商品を買った方の中から、抽選で1名様に10万円相当の旅行をプレゼントしたい」
「SNSでフォローといいねをしてくれた方に、高額家電が当たる企画をしたい」
「購入者全員にノベルティを付けたい」
「福袋に抽選特典を付けたい」

キャンペーン企画では、こうした話がよく出ます。

では、どこから景品表示法の確認が必要なのでしょうか。

結論からいうと、キャンペーンの景品規制では、最初に景品の金額を見るのではなく、誰が応募できるのか、購入・来店などの取引条件があるのか、抽選なのか、全員・先着提供なのかを整理することが重要です。

景品表示法は、不当な表示を規制するだけでなく、過大な景品類の提供を防ぐため、一般懸賞、共同懸賞、総付景品について、それぞれ景品類の最高額等を制限しています。消費者庁も、景品表示法は過大な景品類の提供によって消費者の商品・サービス選択がゆがめられることを防ぐ制度であると説明しています。

たとえば、商品の購入者から抽選で当選者を決めるなら、一般懸賞として景品額と総額を確認する可能性があります。一方、購入者全員へノベルティを配るなら、総付景品として別の上限を確認します。SNSのフォローや「いいね」だけで応募でき、他に取引へつながる蓋然性が高い事情がなければ、景品規制の対象外となる場合があります。

ここで大事なのは、

「抽選だから一般懸賞」
「SNSだからオープン懸賞」
「プレゼントだから景品類」

と、名前だけで決めないことです。

この記事では、景品表示法の景品規制、オープン懸賞とクローズド懸賞、一般懸賞・共同懸賞・総付景品の上限額、SNSキャンペーン、購入者限定プレゼント、福袋、クーポン・値引券まで、広告・販促実務者向けに整理します。

この記事の要点(まとめ)
  • 景品規制は、まず「景品類に当たるか」から確認する:顧客誘引のため、自己が供給する商品・サービスの取引に付随して提供する経済上の利益が景品類の基本です。何かを無料で配れば、すべて景品類になるわけではありません。
  • 一般懸賞・共同懸賞・総付景品では上限が異なる:一般懸賞は最高額と総額、共同懸賞も別の最高額・総額、総付景品は取引価額に応じた最高額を確認します。企画を分類してから計算することが重要です。
  • キャンペーンは景品規制だけで終わらない:応募条件の表示、当選人数、期間、レビュー投稿、SNS投稿、健康食品・化粧品の告知表現等によっては、有利誤認、ステマ規制、薬機法等も関係します。
目次

景品表示法の景品規制とは?キャンペーン企画で確認すべき基本

景品表示法の景品規制とは、商品・サービスの取引に付随して提供される景品類について、過大な提供を防ぐため、提供方法に応じて最高額や総額を制限する制度です。

プレゼント企画では、金額や抽選方法を確認する前に、まず提供するものが景品表示法上の「景品類」に当たるかを判断します。

「キャンペーンで何かをプレゼントする」というだけでは、直ちに景品規制の対象になるとは限りません。提供するものの内容や、商品・サービスの取引との関係によっては、景品類に当たらない場合もあります。

そのため、一般懸賞・共同懸賞・総付景品などに分類する前に、最初のステップとして「景品類に当たるか」を確認する必要があります。

景品類に当たるかを確認する

景品類に当たるかを確認するとは、キャンペーンで提供する物品や金銭などが、商品・サービスの取引とは別に、顧客を引き付けるための利益として提供されるものかを判断することです。

消費者庁は、景品類について、顧客を誘引するための手段として、事業者が自己の供給する商品・サービスの取引に付随して相手方へ提供する物品、金銭その他の経済上の利益と説明しています。

実務では、次の3点を意識すると整理しやすくなります。

  • 顧客を誘引するための手段か
  • 自己が供給する商品・サービスの取引に付随するか
  • 物品・金銭その他の経済上の利益か

たとえば、

「商品Aを購入した方の中から、抽選で高級家電をプレゼント」

という企画は、商品Aの取引に付随して経済上の利益を提供するため、景品規制の確認が必要になります。

一方、

「商品Aと商品Bをセットで10,000円」

と、2つの商品をセット商品として販売していることが明らかな場合は、原則として景品の提供ではなく、セット販売として扱われる場合があります。

ただし、「商品Bを無料プレゼント」など、商品Bが取引とは別の景品であると認識される形で訴求すると、景品類として扱われる可能性があるため、表示の仕方も含めて確認が必要です。

景品類の提供方法は主に3つ

景品類に当たる場合は、提供方法に応じて、主に一般懸賞・共同懸賞・総付景品に分けて確認します。

  • 一般懸賞:購入者などの中から抽選等で提供相手を決める企画
  • 共同懸賞:商店街など複数の事業者が共同で行う懸賞
  • 総付景品:購入者全員や来店者全員、先着順などで景品を提供する企画

広告制作では、どの分類に当たるかによって、確認すべき景品額、当選人数、応募条件が変わります。そのため、制作前に、購入・来店条件の有無、抽選か全員提供か、共同企画かどうかを整理しておく必要があります。

それぞれ適用される景品の最高額や総額が異なるため、次に分類ごとの上限額を確認します。

一般懸賞・共同懸賞・総付景品の違いと上限額

景品表示法における一般懸賞、共同懸賞、総付景品、オープン懸賞の分類とそれぞれの景品上限額を示す一覧図

景品表示法の景品規制では、景品類の提供方法によって上限額が異なります。一般懸賞では最高額と総額、共同懸賞でも別の最高額と総額、総付景品では取引価額に応じた最高額を確認します。

各景品類の提供方法上限額は次のとおりです。

分類主な例最高額総額
一般懸賞購入者抽選、レシート応募等取引価額5,000円未満:取引価額の20倍/5,000円以上:10万円懸賞に係る売上予定総額の2%以内
共同懸賞一定地域の商店街等による共同抽選取引価額にかかわらず30万円懸賞に係る売上予定総額の3%以内
総付景品購入者全員、来店者全員等取引価額1,000円未満:200円/1,000円以上:取引価額の20%総額規制なし
オープン懸賞取引に付随しない抽選景品規制の対象外となる場合がある個別確認

一般懸賞、共同懸賞、総付景品の限度額は、消費者庁の景品規制の概要で整理されています。

一般懸賞とは

一般懸賞とは、商品・サービスの利用者を対象に、抽選やクイズの正誤、競技の優劣などによって景品の提供相手を決める懸賞です。共同懸賞に当たらない懸賞が、一般懸賞に分類されます。

たとえば、次のような企画が該当します。

  • くじや抽選で当選者を決める
  • じゃんけんの勝者に景品を提供する
  • クイズの正解者から当選者を選ぶ
  • 競技やコンテストの成績で提供相手を決める

一般懸賞には、景品1件当たりの最高額と、キャンペーン全体の景品総額の両方に上限があります。

  • 取引価額が5,000円未満:最高額は取引価額の20倍
  • 取引価額が5,000円以上:最高額は10万円
  • 景品総額:懸賞に係る売上予定総額の2%以内

たとえば、500円の商品を購入した人を対象に抽選を行う場合、景品1件当たりの最高額は、原則として次のとおりです。

500円×20倍=1万円

ただし、1件当たりの景品が1万円以内でも、それだけでは足りません。用意する景品の合計額も、キャンペーン期間中の対象商品の売上予定総額の2%以内に収める必要があります。

広告制作では、景品額だけでなく、対象商品、購入条件、当選人数、キャンペーン期間を企画担当者に確認し、LPや応募規約の記載と一致させることが重要です。

共同懸賞とは

共同懸賞とは、商店街や一定の地域・業界などで、複数の事業者が一定の要件を満たして共同で行う懸賞です。

共同懸賞では、景品の上限は次のとおりです。

  • 景品1件当たりの最高額:取引価額にかかわらず30万円
  • 景品総額:懸賞に係る売上予定総額の3%以内

ただし、複数の会社が一緒にキャンペーンを実施すれば、必ず共同懸賞になるわけではありません。

共同懸賞として扱われるには、一定地域の相当多数の事業者が共同して実施する場合など、所定の要件を満たす必要があります。数社が合同で行うだけの企画は、共同懸賞ではなく、一般懸賞として扱われる可能性があります。

広告制作では、参加事業者の数だけで判断せず、実施主体、対象地域、参加事業者の範囲、企画の共同性を企画担当者に確認することが重要です。

総付景品とは

総付景品とは、抽選などによらず、商品・サービスの購入者や来店者などに、もれなく景品類を提供する企画です。

たとえば、次のような企画が該当します。

  • 購入者全員へのプレゼント
  • 来店者全員へのノベルティ配布
  • 一定の購入条件を満たした人全員への特典
  • 先着順での景品提供

総付景品の1人当たりの最高額は、取引価額によって次のように変わります。

  • 取引価額が1,000円未満:200円
  • 取引価額が1,000円以上:取引価額の20%

一般懸賞や共同懸賞とは異なり、キャンペーン全体の景品総額に関する上限はありません。

たとえば、2,000円以上の購入者全員に景品を提供する場合、1人当たりの最高額は400円です。

購入を条件とせず、来店者全員に景品を提供する場合は、取引価額が原則100円とされるため、景品の最高額は原則200円となります。ただし、店舗で通常行われる取引の最低価額が100円を超える場合などは、取引価額の考え方が変わることがあります。

広告制作では、「全員」「先着」「来店でもらえる」などの表示と、実際の対象者、購入条件、配布数、景品内容を一致させることが重要です。

取引価額とは何か

取引価額とは、原則として、景品を受け取ったり懸賞に応募したりするために必要な最低の取引金額です。景品の上限額を確認するときの基準になります。

たとえば、「1,000円以上購入した人が応募できる」企画では、原則として1,000円を基準に上限額を確認します。

広告制作では、商品の通常価格だけを見るのではなく、最低購入金額、対象商品、セット購入、来店条件など、実際の応募条件を企画担当者に確認することが重要です。

「○円相当」と表示するときの景品価額

広告で「1万円相当の景品」などと表示する場合、その金額は事業者の仕入価格ではなく、原則として一般消費者が通常購入するときの価格を基準に確認します。

そのため、安く仕入れた商品や、協賛企業から無償提供された商品でも、景品価額が0円になるわけではありません。

広告制作では、「○円相当」という表示について、実際の販売価格など客観的に確認できる根拠があるかを企画担当者に確認しましょう。

一般ルールだけで景品額を決めない

一般懸賞・共同懸賞・総付景品の上限額に収まっていても、それだけで企画に問題がないとは限りません。

新聞、雑誌、不動産、医療用医薬品・医療機器などの分野では、業種別の告示や公正競争規約など、別の景品ルールが適用される場合があります。

たとえば、医療用医薬品や医療機器の取引に関連して、医療機関へ高額な商品券、家電、旅行などを提供する企画は、一般的な景品上限だけでなく、業種別ルールの確認が必要です。

また、病院やクリニックのキャンペーンでは、景品表示法上の景品規制に加え、費用や特典だけを過度に強調した広告になっていないか、自由診療に必要な費用・リスク等が適切に表示されているかなどを、医療広告の観点から確認します。 

広告制作では、商材、提供者、提供相手を確認し、一般的な上限額だけで景品内容を確定せず、業種固有のルールや医療広告上の問題がないかを企画担当者や法務担当者に確認しましょう。

オープン懸賞とクローズド懸賞の違い

オープン懸賞と、実務上クローズド懸賞と呼ばれる懸賞の違いは、商品・サービスの取引に付随しているかどうかです。購入、利用、来店などの条件は、取引付随性を判断する代表的な要素です。 

購入や来店を条件とせず、誰でも応募できる企画は、一般にオープン懸賞と呼ばれ、景品規制の対象外となる場合があります。一方、購入者限定、レシート応募、来店者限定など、取引に付随して行う懸賞は、実務上クローズド懸賞と呼ばれ、一般懸賞などの上限額を確認する必要があります。

ただし、応募料が無料であっても、購入や来店が条件になっていればオープン懸賞とは限りません。

広告制作では、LP、SNS投稿、バナー、応募規約に記載された応募条件を確認し、購入・来店条件の有無が媒体間で食い違わないようにしましょう。

オープン懸賞とは

オープン懸賞とは、商品購入や来店などの取引を条件とせず、誰でも応募できる懸賞を指します。景品表示法上は、「取引に付随しない懸賞」として整理され、原則として景品規制の対象外となります。

たとえば、SNSアカウントをフォローし、「いいね」を押すだけで応募が完了し、当選者への景品も郵送される企画は、ほかに商品購入や来店へつながる事情がなければ、オープン懸賞に当たる可能性があります。

ただし、SNS上の企画であっても、購入者限定、レシート応募、来店必須などの条件があれば、取引に付随する懸賞として景品規制の確認が必要です。

広告制作では、「誰でも応募できる」と表示するだけでなく、購入・来店・会員登録などの条件が実際にないかを、LP、SNS投稿、バナー、応募規約でそろえて確認しましょう。

クローズド懸賞とは

クローズド懸賞とは、商品の購入、サービス利用、来店など、取引に付随して応募できる懸賞を指す実務上の呼び方です。

たとえば、購入者限定、レシート応募、商品付属の応募券が必要、来店者限定、有料サービス利用者限定といった企画は、一般懸賞などの景品規制を確認する必要があります。

実際の判断では、お金を払ったかどうかだけでなく、応募条件が商品・サービスの取引と結び付いているかを確認します。無料会員登録だけで直ちに取引付随性が認められるとは限りませんが、購入や利用につながる仕組みがある場合は、個別に確認が必要です。

広告制作では、購入条件、応募方法、対象者を、LP、SNS投稿、バナー、応募規約で一致させる必要があります。

SNSキャンペーンで迷いやすいケース

SNSキャンペーンは、誰でも応募できる形式でも、商品購入につながる仕組みがあると、取引に付随する懸賞として景品規制の対象になる場合があります。

たとえば、

「フォロー+指定ハッシュタグの投稿で応募」

だけであれば、通常は商品購入に直ちにつながるものではありません。

一方、

「商品の画像や使用感を投稿すると、当選確率が2倍」

という条件を付けると、購入者だけ当選確率が上がったり、商品画像・使用感の投稿条件を満たすため実質的に購入が必要となったりと、取引に付随する懸賞として景品規制の対象になる可能性があります。 

広告制作では、次の条件がないかを確認しましょう。

  • 購入者だけ応募できる
  • 購入すると応募しやすくなる
  • 購入者の当選確率が上がる
  • 景品の受け取りに来店が必要
  • 購入者や有料会員を主な対象としている

「SNSで誰でも応募できる」と書かれていても、それだけでオープン懸賞とは判断できません。投稿文、画像、応募ページ、応募規約を通して、購入や来店につながる条件がないかを確認することが重要です。

オープン懸賞とクローズド懸賞の比較

項目オープン懸賞クローズド(取引に付随)懸賞
応募条件購入・来店等を条件としない購入・来店・利用等が条件
一般公開のSNS抽選購入者限定抽選、レシート応募
景品規制対象外となる場合がある一般懸賞等を確認
最初に見ること取引付随性取引価額、最高額、総額
その他表示、個人情報、SNS規約表示、規約、関連法規
江良公宏

薬機法・景品表示法・医療広告などの広告表現支援に15年間携わってきた江良公宏の実務見解 
キャンペーンの景品規制で、最初に確認するのは景品の金額ではありません。応募条件です。
誰でも応募できるのか。
購入が必要なのか。
来店が必要なのか。
レビュー投稿が必要なのか。
キャンペーンが含まれる広告制作の場合はここを事前に確認することで、見るべき規制が変わることがあります。
実務では、
「SNSだからオープン懸賞」
「抽選だから一般懸賞」
と名前だけで判断しない方がよいでしょう。対象者、応募条件、提供方法、景品内容を企画書の段階で整理してからコピーやクリエイティブを作るという順番が重要です。

抽選・キャンペーン・プレゼント企画でよくある実務ケース

抽選やキャンペーン企画の分類と、企画制作時に確認すべき項目を整理した図解

広告制作では、「プレゼントキャンペーン」という企画名だけで分類せず、応募条件、購入・来店との関係、当選者の決め方、誰に特典を提供するのかを確認する必要があります。

分類によって、景品の上限額だけでなく、広告に記載すべき応募条件や注意事項も変わるためです。

企画分類候補広告制作で確認すること
商品購入者から抽選一般懸賞対象商品、購入条件、景品額、当選人数
レシート応募一般懸賞候補対象期間、必要購入額、レシート条件
購入者全員プレゼント総付景品最低購入額、景品価額、対象者
来店者全員プレゼント総付景品来店条件、配布数、先着条件
フォロー+いいねオープン懸賞候補購入・来店条件の有無
レビュー投稿特典景品規制・ステマ等投稿条件、企業の関与、広告表示の明瞭性
友達紹介景品類・報酬等紹介者・紹介先の条件、提供する利益
福袋+抽選特典商品販売+一般懸賞候補福袋の販売条件と抽選特典の区別

広告制作者は、企画を最終判断する立場でなくても、LP、SNS投稿、バナー、店頭表示、応募規約の条件が一致しているかを確認する必要があります。

特に、「全員」「誰でも」「無料」「購入不要」「必ずもらえる」といった表示は、実際の条件と食い違うと誤認を招くため、制作前に企画担当者へ確認しましょう。

購入者限定抽選・レシート応募

購入者限定の抽選やレシート応募は、商品購入を条件に当選者を決めるため、一般懸賞として確認するのが基本です。

広告制作では、次の条件を明確にします。

  • 対象商品と購入期間
  • 必要な購入金額や購入点数
  • レシートの対象期間と応募方法
  • 景品内容、当選人数、応募締切

「レシートを送るだけ」と見えても、そのレシートを得るために商品購入が必要なら、取引に付随する懸賞です。LP、SNS投稿、バナー、応募規約で購入条件が食い違わないように確認しましょう。

購入者全員・先着プレゼント

購入者全員へのノベルティや、一定数まで先着で提供する特典は、一般に総付景品として確認します。

広告制作では、次の点を明確にします。

  • 誰が対象か
  • 購入条件はいくらか
  • 全員配布か先着順か
  • 配布数や終了条件
  • 景品の内容と価額

特に「全員プレゼント」「先着○名」「なくなり次第終了」といった表示は、実際の配布条件と一致させる必要があります。

抽選企画と誤認されないように、LP、SNS投稿、バナー、店頭POP、応募規約で、全員配布か先着配布かを統一して記載しましょう。

SNSフォロー&リポストキャンペーン

化粧品ブランドのSNSなどで、

「公式アカウントをフォローし、対象投稿をリポストすれば応募完了」

という企画は、商品購入や来店などの条件がなく、ほかに取引へつながる事情もなければ、取引に付随しない懸賞として景品規制の対象外となる場合があります。

一方、次のような条件がある場合は、取引に付随する懸賞として確認が必要です。

  • 化粧品の購入者だけ応募できる
  • レシートや購入商品の画像が必要
  • 商品使用者は当選確率が上がる
  • 景品の受け取りに店舗への来店が必要

クリニックのSNSキャンペーンでも、フォローやリポストだけでなく、来院、カウンセリング、施術契約などを条件にすると、景品規制の確認が必要になる可能性があります。さらに、プレゼントや特典を強調した誘客は、医療広告上も問題となり得るため、企画段階で法務・広告審査担当者へ確認してリスクを把握しておくことも必要です。

広告制作では、「SNSキャンペーンだからオープン懸賞」と判断せず、投稿文、画像、LP、応募規約にある応募条件を一つずつ確認し、媒体ごとの記載を一致させることが重要です。

詳しくは「SNSキャンペーンは景品表示法の対象?フォロー&リポスト・抽選企画・景品上限の注意点」もご覧ください。

レビュー投稿・口コミ投稿キャンペーン

「商品の感想をSNSへ投稿した方の中から、抽選でプレゼント」という企画では、景品の上限額だけでなく、投稿が広告に当たるか、投稿内容が商品・サービス別の広告規制に反しないかも確認します。

たとえば、化粧品の購入者に口コミ投稿を依頼し、

「シミが消えた」
「シワが治った」

などの投稿を促す場合、広告であることを明示していても、薬機法上認められる効能効果の範囲を超える可能性があります。

クリニックが患者に治療の感想を投稿してもらう場合も注意が必要です。患者の主観や伝聞に基づく治療内容・効果の体験談は、クリニックが自社サイトなどへ選んで掲載すると、医療広告上の禁止対象となります。「PR」と表示しても、治療効果に関する体験談を掲載できるようになるわけではありません。

また、

「星5を付けた方に特典」
「良い口コミを書いた方は当選確率アップ」
「指定した文章を投稿した方にプレゼント」

など、事業者が評価や投稿内容を指定している場合は、事業者の表示であることが分かりにくいと、ステルスマーケティング規制上の問題となる可能性があります。

広告制作では、次の点を確認しましょう。

  • 投稿内容や評価を指定していないか
  • 特典の提供条件が明確か
  • 広告であることが分かりやすく表示されているか
  • 化粧品の効能効果や治療効果を投稿させていないか
  • 投稿を自社LPやSNSへ転載する予定があるか

口コミキャンペーンは、「PR表記があれば問題ない」とは限りません。景品規制、ステマ規制、薬機法・医療広告規制を分けて確認することが重要です。

ステルスマーケティングについては「ステルスマーケティングとは?景品表示法のステマ規制を広告実務者向けにわかりやすく解説」をご覧ください。 

友達紹介キャンペーン

友達紹介キャンペーンでは、紹介者への謝礼が必ず景品類になるとは限りません。紹介者を既存顧客に限定しているか、誰でも紹介できるか、被紹介者の購入・契約を条件としているかなど、紹介者と取引との関係を確認します。

化粧品の紹介キャンペーンでは、事業者が紹介文を用意し、

「シミが消える」
「シワが治る」

などの表現を紹介者に使わせると、紹介者による投稿やメッセージでも、薬機法上の広告として認められる効能効果の範囲を超える可能性があります。

クリニックの紹介キャンペーンでは、

「友人を紹介すると双方に商品券」
「施術契約が成立すると紹介料を進呈」

など、特典を強調して受診や契約を促す表示は、景品規制だけでなく、医療と直接関係のない利益によって患者を不当に誘引していないかも確認が必要です。また、患者に治療効果の体験談を使って紹介させ、その内容をクリニックが広告へ転載する場合は、医療広告上の体験談規制も問題になります。

広告制作では、次の点を確認します。

  • 紹介できる人は誰か
  • 被紹介者の購入・来院・契約が条件か
  • 誰に、どの時点で、何を提供するか
  • 紹介文や投稿内容を事業者が指定するか
  • 特典や謝礼を過度に強調していないか
  • 商品の効能効果や治療効果を紹介者にうたわせていないか

友達紹介キャンペーンは、謝礼の金額だけでなく、紹介条件と紹介時の広告表現を分けて確認することが重要です。

健康食品・化粧品のキャンペーン

健康食品や化粧品のプレゼント企画では、景品の上限額だけでなく、LPやSNSで使用する商品説明も確認する必要があります。

健康食品では、健康効果について著しく事実と異なる表示や、著しく誤認させる表示は、景品表示法や健康増進法上の問題となる可能性があります。また、病気の治療・予防など、医薬品のような効能効果をうたうと、薬機法上の問題が生じる場合があります。

化粧品は薬機法の対象であり、認められた効能の範囲を超える表現や、虚偽・誇大な広告は認められません。たとえば、景品を案内する投稿でも、「シミが消える」「肌トラブルが治る」などと訴求すれば、商品広告として確認が必要です。

広告制作では、キャンペーン部分だけを切り離さず、商品名、見出し、画像、口コミ、説明文を含む広告全体を、商品区分に応じた法令と照合しましょう。

薬機法や健康増進法が関わる広告制作については「業界別・景品表示法の広告チェック|薬機法・健康増進法・医療広告との違い」をご覧ください。 

福袋・セット販売・クーポン・値引券は景品規制の対象になるか

福袋、セット販売、クーポン、値引券は、すべてが景品類になるわけではありません。商品として販売する内容なのか、通常の値引きなのか、購入に付随して別の景品を提供するのかを分けて確認します。

広告制作では、福袋やセット商品の中身、通常価格と割引価格、クーポンの利用条件、プレゼントの対象者などを正確に把握する必要があります。

健康食品・化粧品では、セットにすることで個々の商品に認められていない効能効果を暗示していないか、クリニックでは割引や特典を強調して患者を不当に誘引していないかも確認します。

つまり、広告に書く「何が、いくらで、誰がもらえるのか」を、LP、SNS投稿、バナー、応募規約など、すべての媒体で同じ条件にそろえることが重要です。

福袋は景品か商品販売か

福袋は、名称だけで景品類に当たるわけではありません。複数の商品を一つの福袋として販売していることが明らかであれば、取引に付随する景品ではなく、セット商品として扱われる場合があります。

ただし、

「10,000円の福袋に、必ず50,000円相当の商品が入っています」

と表示する場合は、「50,000円相当」とする客観的な根拠が必要です。福袋自体が景品類に当たらなくても、お得さを実際より大きく見せれば、景品表示法上の有利誤認等が問題になる可能性があります。

健康食品や化粧品の福袋では、複数の商品を組み合わせることで、

「このセットで体質を改善」
「シミやシワをまとめて解消」

など、個々の商品に認められていない効能効果を暗示していないかも確認します。

また、クリニックが治療や施術を福袋のようにまとめて販売し、割引や特典を強調する場合は、価格表示の根拠に加え、医療と直接関係のない特典によって患者を不当に誘引していないか、必要な費用・リスク等の情報が不足していないかを確認する必要があります。

さらに、

「福袋購入者の中から抽選で豪華家電をプレゼント」

とする場合は、福袋の商品販売とは別に、一般懸賞として景品の上限額や総額を確認します。

広告制作では、福袋の中身、販売価格、「○円相当」の根拠、追加特典の有無、商品・サービスの効能訴求を分けて確認しましょう。

セット販売と景品規制

複数の商品・サービスを組み合わせて販売していることが明らかな場合は、原則として景品ではなく、セット商品として扱われることがあります。

たとえば、次のような場合です。

  • 2つ以上の商品・サービスを一つのセットとして販売している
  • その組み合わせ販売が一般的な商慣習になっている
  • 組み合わせることで、一つの商品として独自の機能や価値を持つ

一方で、

「商品Bをプレゼント」
「商品Aを買うと商品Bが付いてくる」
「商品Bは無料」

など、商品Bが購入特典として見える場合は、景品類として確認が必要になることがあります。

健康食品や化粧品をセットで販売する場合は、どの商品についての説明なのかを明確にすることも重要です。

たとえば、サプリメントと化粧品を一緒に掲載すると、化粧品の説明がサプリメントの効果であるかのように見えたり、セット全体で身体への効果をうたっているように受け取られたりする可能性があります。

また、美容機器と化粧品を組み合わせる場合も、化粧品の効能と機器の性能を混同させないようにします。「一緒に使うことで肌の奥まで成分を届ける」などの表現は、それぞれの商品区分と認められた範囲を確認する必要があります。

クリニックが施術と化粧品・医療機器等をセットで案内する場合は、治療の効果と商品の効果、施術費用と商品代金が区別できる表示にします。

広告制作では、「セット商品」なのか「購入特典」なのかを明確にし、どの商品・サービスについて、何を説明しているのかが分かるように整理しましょう。

クーポン・値引券と景品類規制

クーポンや値引券は、名称だけで景品類に当たるかどうかは決まりません。自社の商品・サービスを通常の方法で値引きするものは、原則として景品類に含まれない場合があります。

たとえば、化粧品の購入者全員へ、

「次回のお買い物で使える500円引きクーポン」

を配布する企画は、通常の値引きとして扱われる可能性があります。

一方、

「購入者の中から抽選で、1万円分の値引券をプレゼント」

とする場合は、抽選によって提供する経済上の利益であるため、一般懸賞として景品規制を確認する必要があります。

化粧品のクーポン広告では、割引の案内に加えて、「使えばシミが消える」など、認められた範囲を超える効能効果を訴求していないかも確認します。薬機法上の広告規制は、値引きキャンペーン中の広告にも適用されます。

クリニックが「初回施術料20%割引」などのクーポンを表示する場合は、対象となる施術、割引前後の費用、適用条件を明確にします。さらに、割引や特典を過度に強調して患者を不当に誘引していないか、自由診療に必要な費用やリスク等の情報が不足していないかも、医療広告の観点から確認が必要です。

広告制作では、「値引券」という名前だけで判断せず、誰に、どのような条件で、抽選か一律かのどちらで提供するのかを確認しましょう。

江良公宏

薬機法・景品表示法・医療広告などの広告表現支援に15年間携わってきた江良公宏の実務見解 
福袋やセット販売、クーポンの相談では、「これは景品類に当たりますか」と聞かれることがよくあります。
もちろん、景品規制の対象かどうかを確認することは必要です。ただし、実務では、そこで確認を終わらせないことが重要です。
たとえば、福袋が景品ではなく商品販売として整理できたとしても、
「総額5万円相当」
「絶対に損しない」
「必ず3万円以上お得」
と表示するなら、その金額やお得さを裏付ける根拠が別に必要です。
クーポンも、通常の値引きとして扱われる場合がある一方、抽選で提供すれば景品類として確認が必要になることがあります。さらに、健康食品や化粧品では効能効果の表現、クリニックでは価格表示や患者を不当に誘引する見せ方など、商品・サービスごとの広告規制も確認しなければなりません。
私が広告表現の確認で重視しているのは、次の2つを分けて考えることです。
「その特典は景品規制の対象か」
「その見せ方は表示規制上問題がないか」
景品規制上の分類が正しくても、価格、効果、特典内容の表示が正しいとは限りません。この2段階で確認することで、キャンペーン企画の見落としを減らしやすくなります。

社内でキャンペーン企画ルールを作るポイント

広告・キャンペーン企画時に確認すべき景品規制と広告表現の分類フローを示した図。Q1で購入・来店・契約などの条件があるかを確認し、取引に付随する景品かオープン懸賞の可能性を判断。Q2で抽選や優劣によって提供相手を決めるかを確認し、一般懸賞・共同懸賞または全員・先着で提供する総付景品を分類する。Q3では商品や治療の効果を訴求するかを確認し、健康食品は景品表示法・健康増進法・薬機法、化粧品・医薬部外品・医療機器は認められた効能効果や表示可能範囲、クリニックは医療広告の禁止事項や費用・リスク等の必要情報、不当な誘引を確認する流れを示している。

キャンペーン企画は、担当者の経験や感覚だけで判断せず、景品規制と広告表現の両方を社内ルールとして管理することが重要です。

景品額が上限内でも、健康食品や化粧品の効能表現、クリニックの誘客表示、レビュー投稿のステマ対応などに問題があれば、そのまま広告にはできません。

たとえば、

「SNSキャンペーンだから景品規制は関係ない」
「全員プレゼントも10万円まで提供できる」
「無償提供された景品だから価額は0円」
「PRと書けば口コミの内容は自由」

といった誤解があると、企画ごとに判断がぶれます。

企画書の必須項目を決める

企画段階で、少なくとも次の情報を整理します。

  • 対象商品・サービスと商品区分
  • 応募対象者と応募条件
  • 購入・来店・契約条件
  • 景品内容、価額、当選人数
  • 抽選、全員、先着などの提供方法
  • キャンペーン期間
  • 販売予定総額
  • 使用する広告媒体
  • 口コミやSNS投稿の条件

健康食品、化粧品、医薬部外品、医療機器、医療サービスなどは、適用される広告規制が異なるため、商品区分も必須項目にします。

分類フローを作る

簡単な判断フローを用意すると、企画段階の見落としを減らせます。

Q1 購入・来店・契約などが必要か

  • Yes:取引に付随する景品かを確認
  • No:オープン懸賞に当たる可能性を確認

Q2 抽選や優劣で提供相手を決めるか

  • Yes:一般懸賞・共同懸賞を確認
  • No:全員・先着提供なら総付景品を確認

Q3 商品や治療の効果を訴求するか

  • 健康食品:景品表示法、健康増進法、薬機法上の医薬品的表現を確認
  • 化粧品・医薬部外品・医療機器:承認・認められた効能効果の範囲を確認
  • クリニック:医療広告上の禁止事項、費用・リスク等の必要情報、不当な誘引を確認

キャンペーン規約を整備する

規約テンプレートには、次の項目を入れます。

  • 応募資格、応募期間、応募方法
  • 対象商品と購入条件
  • 景品内容、当選者数、抽選方法
  • 当選連絡と景品発送
  • 個人情報の利用目的
  • 禁止事項と免責事項

ただし、テンプレートをそのまま使い回さず、LP、SNS投稿、バナー、店頭表示の条件と一致しているかを企画ごとに確認します。

SNS・口コミ投稿のルールを作る

SNSやレビュー施策では、次の点を確認します。

  • 投稿内容や評価を指定するか
  • 好意的な投稿を条件にしていないか
  • 商品画像や使用感の投稿を求めるか
  • 景品、報酬、商品提供があるか
  • 事業者の表示であることが明瞭か
  • 投稿内容が薬機法や医療広告の範囲を超えていないか
  • 投稿を自社広告へ転載する予定があるか

「PR」と表示していても、化粧品の未承認効能や治療効果の体験談が認められるわけではありません。ステマ規制と商品・サービス別の広告規制は分けて確認します。

社内ルールに入れたい項目

  • 懸賞・総付景品等の分類フロー
  • 取引価額と景品価額の確認方法
  • 最高額・総額の確認
  • 業種別ルールの確認
  • キャンペーン規約のテンプレート
  • SNS・レビュー投稿ルール
  • 健康食品・化粧品・医療広告の確認フロー
  • 景品発送、当選人数、根拠資料の記録
  • 承認履歴と修正履歴の保存
  • 企画、法務、薬事、制作会社の役割分担

キャンペーンルールは、禁止企画を増やすためのものではありません。担当者が変わっても、景品の分類、広告表現、必要な根拠を同じ判断軸で確認できるようにするための仕組みです。

よくあるご質問(FAQ)

景品表示法の景品規制とは何ですか?

景品表示法の景品規制とは、商品やサービスの取引に付随して提供される景品類について、過大な提供を防ぐため、提供方法ごとに最高額や総額を制限する制度です。

ただし、無料で提供するものがすべて景品類になるわけではありません。まず、

  • 顧客を引き付けるためのものか
  • 自社の商品・サービスの取引に付随するか
  • 物品、金銭などの経済上の利益か

を確認します。

景品類に当たる場合は、抽選で提供する一般懸賞、複数事業者が共同で行う共同懸賞、購入者全員などに提供する総付景品に分類し、それぞれの上限額を確認します。

オープン懸賞とクローズド懸賞の違いは何ですか?

一般にオープン懸賞は、商品購入や来店等の取引に付随せず応募できる懸賞を指します。

一方、購入者限定、レシート応募、来店者限定等の取引に付随する懸賞は、実務上クローズド懸賞と呼ばれることがあります。

ただし、無料で応募できるから必ずオープン懸賞になるわけではありません。取引相手を主な対象としているか、商品購入によって応募が容易になるか、景品受領に来店が必要か等も確認します。

一般懸賞と総付景品の違いは何ですか?

一般懸賞は、抽選、くじ、クイズ、競技の優劣等によって景品の提供先を決めるものです。

一方、総付景品は、購入者全員や来店者全員等へ、懸賞によらず景品類を提供するものです。

両者では上限額が異なります。

一般懸賞では、取引価額5,000円未満なら取引価額の20倍、5,000円以上なら10万円が最高額で、景品総額は売上予定総額の2%以内です。総付景品では、取引価額1,000円未満なら200円、1,000円以上なら取引価額の20%が最高額です。

抽選キャンペーンの景品額には上限がありますか?

購入や来店等の取引に付随する抽選キャンペーンが一般懸賞に該当する場合、景品類の最高額と総額の両方に上限があります。

一般懸賞では、

  • 取引価額5,000円未満:取引価額の20倍
  • 取引価額5,000円以上:10万円
  • 総額:懸賞に係る売上予定総額の2%以内

です。

ただし、実際の計算では、何が取引価額になるか、対象商品の売上予定総額をどう算定するかを個別に確認します。

SNSのフォロー&リポストキャンペーンはオープン懸賞ですか?

商品の購入や来店等を条件とせず、フォローや「いいね」だけで応募でき、景品受領にも来店等が必要なく、他に取引につながる蓋然性が高い事情がなければ、景品規制の対象外となる場合があります。

ただし、商品購入者だけ当選確率を上げる、レシートを必須にする、景品受領のために来店させる等の条件があれば判断が変わる可能性があります。

SNSキャンペーンでは、景品規制だけでなく、応募規約、個人情報、プラットフォーム規約、投稿条件によってはステマ規制等も確認します。

購入者全員プレゼントや先着プレゼントは懸賞ですか?

購入者全員プレゼントは、抽選や優劣によって提供先を決めるものではないため、一般に総付景品として確認します。

先着プレゼントについても、一定の条件を満たした人へ順番に提供する設計なら、総付景品として確認する場合があります。

総付景品の最高額は、取引価額1,000円未満なら200円、1,000円以上なら取引価額の20%です。一般懸賞とは上限が異なるため、「プレゼント」という言葉だけでなく提供方法を確認します。

福袋は景品表示法の景品規制の対象になりますか?

福袋が複数商品を組み合わせた一つの商品として明確に販売されている場合、直ちに景品類になるとは限りません。セット販売として景品規制の対象外となる場合があります。

ただし、

総額5万円相当
必ず3万円以上お得

等と表示する場合は、その根拠と有利誤認等の表示規制を別に確認します。

また、福袋購入者限定の抽選特典を付ける場合は、福袋販売とは別に景品規制を確認する必要があります。

キャンペーン企画を景品表示法上チェックするには、まず何を見ればよいですか?

まず応募条件です。

  • 購入が必要か
  • 来店が必要か
  • 有料サービス利用が必要か
  • 誰でも応募できるか

を確認します。

次に、抽選なのか、全員・先着提供なのかを整理し、一般懸賞、共同懸賞、総付景品、オープン懸賞候補に分類します。

その後、取引価額、景品価額、最高額、総額、表示内容、応募規約、SNS・口コミ条件、必要に応じて薬機法等の関連規制を確認します。

まとめ

キャンペーンの景品規制では、景品額を計算する前に、誰が参加できるのか、購入・来店条件があるのか、抽選か全員・先着提供かを整理します。

取引に付随しない懸賞は規制対象外となる場合がありますが、購入者限定抽選は一般懸賞、一定の共同企画は共同懸賞、購入者全員や先着提供は総付景品として上限額を確認します。

ただし、上限額以内でも十分ではありません。応募条件や景品内容を各媒体で一致させ、健康食品・化粧品では薬機法や健康増進法、クリニックでは医療広告、SNS投稿ではステマ規制もあわせて確認します。

つまり、企画段階で「誰に、何を条件として、どの方法で、いくらのものを提供するのか」を整理することが重要です。

なお、景品表示法を体系的に知りたい方は「景品表示法の広告実務ガイド」をご覧ください。

広告規制を守るだけでなく、商品の価値や訴求力を保ちながら表現を組み立てる考え方については、「薬機法ライティング®とは|薬機法対応と訴求力を両立する広告表現の考え方」で詳しく解説しています。

【無料】薬機法AIチェックツール「薬事ディフェンダー」

広告表現について、「どこに注意すべきか分からない」「公開前に確認ポイントを整理したい」という場合は、無料の薬機法チェックツール「薬事ディフェンダー」をご活用ください。

【無料】薬機法・広告規制の実務をメールマガジンで学ぶ

薬機法・景品表示法の実際の相談事例や、広告チェックで迷いやすいポイントを、実務の視点から解説しています。広告制作や表現確認に関わる方が、日々の案件で使える判断軸をメールでお届けします。

形態 必須
業種 必須

登録後、配信されるメールからいつでも解除できます。

薬機法・景品表示法を実務で使える判断力を身につける

クリエイティブの幅が広がる。 ギリギリを攻めても、手戻りしない。 300件以上の事例で判断力を鍛え、 もう実務で迷わない薬機法・景品表示法講座のイメージ画像

「薬機法マスター講座」では、300件以上の広告事例と約10時間の動画を通じて、薬機法・景品表示法を実務で使うための判断方法を学べます。NG表現の暗記ではなく、根拠をもって広告を制作・確認・修正する力を身につけたい方におすすめです。

参考情報・引用元

本記事は、以下の公的機関・公式資料・関連資料を参考に、広告実務の観点から整理しています。
個別のキャンペーン企画や景品提供の適否は、応募条件、取引付随性、取引価額、景品類の価額、提供方法、対象者、表示内容、業種別規制、公正競争規約などにより判断が異なるため、必要に応じて公的資料や専門家への確認を行ってください。

免責事項

本記事は、法令、通知、ガイドラインその他の公的資料を、各資料の参照日時点で確認したうえで作成しています。
内容の正確性には十分配慮していますが、法令・行政運用の変更や個別事情により判断が異なる場合があります。本記事は一般的な情報提供を目的とするものであり、個別の広告表現の適法性を保証するものではありません。
実務への適用にあたっては、最新の公的資料をご確認のうえ、必要に応じて所管行政機関または専門家へご相談ください。誤り等が判明した場合は、確認のうえ訂正・更新します。

景品表示法の景品規制における、キャンペーン企画の分類と確認手順を示すフローチャート

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次